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2019/03/22 05:53

Birka Hovegarden
ビルカ・ホーヴゴーデン (元教諭)
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ーはじめましてホーヴゴーデンさん。
本日はこの地方にあった「ウェイモー」という子守唄について
お話をお伺いしたいと思っています。

「年寄りのおばあちゃんだからね、うまく思い出せるかしら。
小さい頃おばあさまがよく歌って聴かせてくれたのだけれど。」

ーちなみに唄は今も覚えていらっしゃいますか?

「ふふ。本当に毎日歌ってもらっていたのよ。
うまく歌えるかしら。ええと、こうよ。

〽 ウェイモー ウェイモー でておいで

〽 いい子で眠るよ 目を閉じて

〽 明日になったら いつもの森へ

〽 会いにいくから 消えないで 」

ーとても素敵な唄ですね。

「ありがとう。あばあさまが小さい頃は、みんな知っていた唄だそうよ。
もう村には年寄りばかりだけれど、それでもこの唄を覚えている人は
ほとんどいなくなってしまったわ。」



ー辺りにも放棄された家屋が目立ちましたが住んでいた人たちは?

「みんな町のほうへと移り住んでしまったわ。
昔はこの村の港も、毎日たくさんの貿易船で賑わっていたらしいけれど。」

ーその昔ですが、この辺りの白樺の森に、
ウェイモーという動物がいたという記録が残っています。

「それはね、ひいばあさまがまだ子供だった頃の話よ。
ウェイモーは、港についた貿易船に乗せられてやってきたの。
珍しい動物で可愛らしくって、村の子どもたちはとても喜んだと聞いたわ。



ただ、とても不思議な生き物でね、怖がらせるとパッと姿を消してしまうの、カメレオンみたいにね。
そしてある日、姿を消したウェイモーはそのままどこかへ居なくなってしまったの。
みんなで色々と探して回ったのだけれど、とうとう見つけることはできなかった。
子どもたちも、ひいばあさまもとても悲しくって毎日泣いたんですって。」

ー当時村にいたウェイモーは一匹?

「いいえ、たしか二匹よ。
それから少し後のことだけど、ひいばあさまが白樺の森で、一度だけウェイモーに会ったの。
大人たちがすぐに森中を探してくれたらしいけれど、でもどうしても見つからない。
きっと大人たちが怖くて姿を消して隠れてしまうのね。
それからしばらく、子どもたちだけで森へ出かけては、ウェイモーを探すのが楽しみになったらしいわ。
〽 ウェイモー ウェイモー でておいで ってね。」

ーそれが子守唄として残ったわけですね。

「その通りよ。その後、またウェイモーに会えたのかはわからないけれど、
きっともうこの村にはウェイモーに会える人はいないわね。こんなしわくちゃの年寄りばかりなんだから。」

ー今後もあなたはこの村に残られるのですか?

「そうね。町の暮らしはよく分からないことばかりだし、
ウェイモーとご先祖さまの思い出が残るこの村が私は大好きなの。
だって、ウェイモーがいた森は今も美しいままよ。小さい頃に聴いた子守唄の風景そのままだわ。」

ーはい、とても美しい村です。
あなたの人生に幸運をお祈りします。

「ありがとう。
最後にウェイモーに会えるとっておきの方法を教えましょうか?」

ーえぇぜひ。一体どんな方法が?

「それはね、あなたがちゃんといい子でいること。それだけよ。」


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【ウェルモ & ニコ レポート 2 】ビルカ・ホーヴゴーデン (元教諭)
【ウェルモ & ニコ レポート 4 】近日公開
【ウェルモ & ニコ レポート 5 】近日公開

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